リィス「・・・何だ、コレは?」
斐綱「えーっと、何々?ドッキドキ!帰って来た女風呂中け・・・「燃えるゴミは何時だったかな」・・・っておい!」
ビリィッと破いた貼り紙
しかも風呂の入り口にデカデカと貼ってあった
斐綱「いいのかなぁ・・・」
リィス「良いに決まっているだろう。お前は見知らぬ奴に私の裸を見られたいのか?」
斐綱「それは凄く嫌だ」
リィス「だろう?なら先程の行動は良いものだ」
かなりの極論であるが、言うと無詠唱術式されるので言わない方がいい
斐綱が貼り紙を丸めてゴミ箱に入れる
後ろのドアが開いて見慣れた顔がひょっこり出て来た
夜深「父上、母上、何やってるの?早くお風呂入ろうよ」
夜深だった
既に服は脱いでおり、バスタオルを全身に巻いている
斐綱「ああ、そうだな。それと夜深、黒音は如何したんだ?」
夜深「くーちゃんだったら私の後ろに居るけど」
斐綱「けど?」
夜深「んー、何というか・・・えっとね」
リィス「無駄だ、こ奴に言っても分からん」
斐綱「え、何?」
夜深「父上ってやっぱり鈍感だよね(苦笑)」
斐綱「・・・・・・はい?」
斐綱は風呂へと続く引き戸を開けた
その後ろから夜深、リィス、黒音の順に入って来る
入った途端、夜深が湯船に飛び込んだ
斐綱「こら、夜深!ちゃんと洗ってから入らないと駄目だぞ」
リィス「うむ・・・黒音」
黒音「はい、母さん」
黒音が湯船に近付いていった、その時!
ツルッ
・・・丁度いい所に石鹸があった
黒音「あ」
斐綱「危ねえ!」
間一髪の所で斐綱が抱き止め、たかに見えた
ズルッ
・・・もう一つ石鹸があった
斐綱「マジか・・・」
二人は仲良く湯船の中にダイブ
気付けば夜深はそそくさと逃げて体を洗いに行っている
くぅ、流石は俺の娘だ
そんな事を考えている斐綱の胸の中で
黒音は顔を真っ赤にして黙り込んでいた