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4月1日
最早此処では恒例行事という物だ
世間のエイプリルフールが嘘を付いていい日だというのなら
此処でも嘘を付くのかと言えばそんな事は無い
そう、何時だって・・・彼の言う事は半分冗談だったのだから

 

【4月1日のアレ-題名変(誤字にあらず)-】

 

ソフィア「・・・・・・ハッ?!」

 

気が付くと私は風呂に居た
それも我が家の風呂ではない
何時か何処かで入った事のある大浴場だ

 

ソフィア「む・・・んー?」

 

駄目だ、如何してもここまでの事が思い出せない
何故私はこんな所に居るのか
そもそも如何して大の字で寝転がっているのか
全く分からないのである

 

ソフィア「またミラとふざけてたのかなー?」

 

腐れ縁の親友の顔を思い描く
家督を相続した時からの付き合いで、それから今日に至るまでずっと顔を見合わせている
正直親友というより悪友
顔を見合わせればケンカに発展する事も少なくない
でも同時にとても大切な友人
最近はグラムさんとリベリアさんの養女になったとか何とか聞いたけど・・・

 

ソフィア「ってか、養女って何さ。グラムさんの事好きだった癖に・・・」

 

ミラ「ソレとコレは別件よ。というか何してるのよ」

 

ソフィア「分かんない?大の字で寝転がってんのよ」

 

ミラ「経緯が全く分からないんだけど」

 

そんなの私も知りたい位だよ
しかもよく考えると、私全裸だしね
タオル何処行ったんだろうか?
まあ、幸いタイルが冷やっこくて気持ち良いのが救いかな

 

続く

 

 


ガラガラと戸が開く
豊満な胸を持つ女性が一人、二人、三人と
それを寝転がったまま横目で眺める

 

イル「・・・って、何やってるのよ」

 

テーゼ「イルさん、如何し・・・ソフィアさん?」

 

アーケ「悪いけど、あたしは何も言わないからそういう事で」

 

案の定ツッコまれた
それとアーケは後で乳揉みの刑に処そう

 

アーケ「あら、バストアップに協力してくれるんならバンバンどうぞ」

 

イル「ああ、うん。確かに誰かに揉まれると、おっぱいって大きくなるわよね(////」

 

テーゼ「そ、そういう物なのですか!?」

 

うぜえ
リア充超うぜえ
胸揉んだ位で大きくなったら苦労はしないってのに・・・

 

ミラ「あら知らないの?実際に胸を揉んだら女性ホルモンが分泌されて、大きくなったらしいわよ?科学的に検証した結果ね」

 

ソフィア「マジか!?・・・はっ、思い出した。確か前回のお風呂中継の時に・・・」

 

モニターの前の諸君らは覚えているだろうか?
彼女らが前のお風呂中継の時に、どの様な状況にあったかを
イルの胸の大きさに嫉妬し、頭のネジが外れたソフィアによる乳揉み事件(中継断念)
あれは確か連載が終わって暫く後の事
そう、3年前の4月1日の事である

 

ミラ「思い出した。あの時貴女が揉んでくれたお陰で、ちょっとだけ成長したのよね」

 

ソフィア「あー、やっぱりだ!何で私って奴は敵に塩を贈る様な事をー!!」

 

ミラ「まあ、結果的にありがとうと言わざるを得ないしね。あと漢字間違ってるわよ」

 

イル「コホン、それで・・・如何して大の字で寝転がってるの?」

 

テーゼ「というか、いい加減起き上がりませんか?風邪を引いてしまいますよ?」

 

確かに
ああ、でもこの冷たい感じが物凄く気持ち良い
暑い日に金属パイプとかに無闇矢鱈にへばり付く様な感覚と似てる

 

アーケ「子供か・・・ああ、子供だっけか」

 

ソフィア「何処見て言った!これでも私は20代だ!!」

 

アーケ「それこそ信じられないわ」

 

ソフィア「何で!?」

 

続く

 

 


時は加速して100年後
白亜の壁とタイルに囲まれた浴場に二人の女性は居た

 

フィーナ「やっぱり冬は暖かいお風呂が一番ね」

 

ソフィー「ふぃー、あったまるー」

 

片や長い黒髪を束ね、片や濡らしたタオルを頭の上に置きながら

 

フィーナ「それにしても・・・ソフィーって、胸大きいわよね」

 

ソフィー「へ?」

 

ぱちくりと目を瞬かせる
実はこのソフィア=インベルスタークという少女
周りに胸の大きな女性がそれなりに居た所為か、己の胸が人より少し大きいという事に気付いていないのである
無知とは時に愚かであり、そして何と残酷であろう

 

ソフィー「何言ってるのさ。私なんてそこら辺の女の子と大差無いって」

 

これである
この言葉にフィーナは雷に打たれた様な衝撃を受けた
勿論悪い方向の意味で

 

フィーナ「・・・私だって・・・私だって・・・」

 

ソフィー「え、ふぃ、フィーナ?」

 

ここに来て自分の発言が何らかの地雷を踏み抜いた事に気付いた
だが時既に遅し
フィーナはさながら幽鬼の様に立ち上がると、ソフィアにズイッと詰め寄った
流石にこれにはソフィアも驚いて、座ったまま後退
残念、後ろは壁だった

 

フィーナ「私だって、大きい胸に生まれたかったわよ!!」

 

ソフィー「は、はい、大きい胸に生まれてきてごめんなさい!」

 

つい脊髄反射でそんな事を言ってしまった
誰もが見りゃ分かる。トドメの一撃である
フィーナはカッと目を見開くと、ソフィーの胸に手を伸ばし乱暴に揉み始めた

 

フィーナ「この胸かー!この胸が悪いのかー!!」

 

ソフィー「ちょちょちょっ!?ふぃ、フィーナ!それ逆効果!逆効果だからっ!!」

 

胸を揉めば女性ホルモンがうんたらかんたら
100年も経てば皆知っている事実だ
例に漏れずフィーナも知っているとは思うのだが
如何やらそんな事は頭からすっぽ抜けているらしい
冷静とはかくも素晴らしい事である

 

フィーナ「・・・はっ、そうよ!ソフィー、私の胸を揉みなさい!それしか私に残された道は無いのよ!!」

 

ソフィー「ふぃ、フィーナが本格的に壊れたー!?」

 

「その問答待った!」

 

浴場によく通る声で待ったを掛けられた
その人物は風呂場の戸を全開に、タオルすら巻いていない全裸で仁王立ちしており
惜しげも無く晒した胸はソフィーよりも一回り大きく
その顔は二人にとって見知り過ぎていた

 

「小さな胸の何が悪い!大きい胸など言語道断、ぷっくりとした小高い双丘がジャスティスであり、私達ペタリストが求め愛おしむ究極至高の形!!揉んで大きくするなど邪道の極み、それでも言って聞かぬなら、せめて私が隅々まで堪能してから・・・」

 

物凄くヒートアップしているが、この変態発言に流石のフィーナも醒めた
そしてこれ以降、彼女が胸の話題を出す事は一切無かった

 

終わる

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