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後戻りなんて、―――もう出来ない

 

 

【BlackSwordSeventhSisters】

 

何時だったか・・・

それすらも思い出せない

私達姉妹は―――

―――その時から、人じゃなくなった

時間という螺旋から足を踏み外し

昏い闇に落ちた私達を待っていたのは一筋の光

なんて事はない只の、それでも頼りたくなったのは事実

 

私は嘆く、人では無くなってしまった事についてではない

みんなを巻き込んでしまった事へだ

嘆いている、心の底から

手が差し伸べられる

誰のものでもない、みんなの手

誰か一人の所為じゃない

それはみんなの責任

私は再び嘆く、みんなが優しいから

この子の身体を借りて私は嘆く

私に出来る事は器を満たす事だけだから

身体は返してあげる

―――さよなら、お姉ちゃん。願わくば再び会う事が無いよう祈っているわ

 

黒の剣は七姉妹である

それ以前に忘れ去られし妹が一人居た

ルーンの杖と呼ばれ、他の姉妹と同様にある器を満たす為に存在していた

だが消えた、否忘却されたというべきか

誰の記憶にも残らなかった悲しき妹

だから、今でも覚えているのかもしれない

 

―――彼女の涙の流れていない泣き顔を

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