ミナから直に被害届けの物品を返してもらった被害者達を
謝罪と共に帰し、ミラは改めてミナに振り返る
城内を見回しながら紅茶を飲んでいる
その様はお嬢様、というより無邪気な子供
【その4】
グラム「ミラ様、ドレッドの件ですが・・・」
ミラ「分かっているわ。でもそれよりも先に片付けないといけないでしょう・・・目の前の害虫を」
ギロリと睨む
睨まれた本人はただあっけらかんと
ミナ「害虫は酷いな~、せめてザザムシとかイナゴとかさ~(苦笑)」
リベリア「(・・・珍味?)」
本当にラーメン屋とかにあるから困る
ただし、トウマの国にはラーメン屋なんて無いのだ!
話が脱線したので元に戻すが
ミラ「それだけの位階に上ってるって事よ・・・」
はぁ、やれやれ
実際ミラはげんなりしていた
憎しみは迷惑を掛ける事への表れ
呆れは何でこんなのが姉なのかという事への表れ
ミナ「所でそのドレッドっていうのは、私が逃がした竜の事だよね?」
ミラ「ええ、そうよ。貴女のお陰で阿鼻叫喚が巻き起こるかもしれない竜の事よ」
ミナ「私も一緒に探そうか?♪」
ミラ「・・・・・・」
ミラ「というか・・・貴女の所為でしょうが!」
ミナ「だって~、鎖に繋がれてたんだもん。痛いのは誰だって嫌じゃない?」
ミラ「ああ、もう、貴女に鎖を繋ぎたいわよ・・・」
ミナ「そんな趣味に目覚めたの・・・?」
ミラ「誰がよ!!」
ムキーと怒る
何だか段々ミナのペースに引き込まれている
そう、ミナと話す者は何時しかギャグキャラ化するのである
いやはや恐ろしい限りである
グラム「この身も行きましょうか?」
ミラ「いえ、いいわ。貴方が来ても剣は振るえないでしょう?」
グラム「確かにそうですが・・・」
ミナ「・・・・・・」
リベリア「行ってらっしゃい。晩御飯までには帰って来るのよね?」
ミラ「ええ、あまり暗くなると見付かる物も見付からないもの。行ってくるわね、お母様」
リベリア「・・・何か引っ掛かる言い方だなぁ」
その5に続く