その屋敷に足を踏み入れた者は
口々にこう言った
女だ、女が居る
白い着物を着た女が何時の間にか自分の背後に居る
振り返ると気味の悪い笑顔で
ソフィア「足が欲しい、と語りかけてくるんだ」
ミラ「・・・・・・」
グラム「・・・・・・」
ソフィア「・・・あれ?ここで普通悲鳴とか入るんじゃないの?」
ミラ「だって別に慣れてるし」
グラム「まあ、ミラ様は天と獄の亡者共を知っておりますからな」
ソフィア「ちぇっ、つまんないのー。メイドさんも黙ってるし・・・ん?」
アリューダ「・・・・・・」
一瞬の沈黙
ソフィアの視線に気付いたのか
ミラとグラムもアリューダの方を見る
引きつった表情と滝の様に流れる汗
ミラ「アリューダ?」
アリューダ「は、はいぃっ!?ミ、ミラ様、何か御用でせうかぁっ?!」
グラム「何を言っておるのだ、お主は・・・」
ソフィア「ふむ・・・・・・もしかして怖い話とか苦手?」
その瞬間、輝くモノが閃いた
方向はソフィア
アリューダ「な、何を言っているんですか!わた、私には怖いものなんて、あ、ありませべっ!」
ソフィア「オーケーオーケー、まずはナイフを置いて落ち着こう。・・・それと舌、大丈夫?」
アリューダ「っ~~~~~(////」
アリューダは尚も否定したい
しかし喋れない
アレって結構痛いよね
下手したら二回も同じトコ噛むし
ソフィア「恥ずかしがらなくても、普通女の子ってのはお化けとか怖がるモンだって」
アリューダ「うぅ・・・私はそういう事を言いたいのではなくて・・・」
チラとグラムの方を見る
当然グラムは?を頭の上に浮かべる
ミラはその様を見て
ミラ「・・・なるほど」
と、何か理解したかの様に目を細める
グラム「・・・では今宵はこの辺で終わりにしましょうか、ミラ様」
ソフィア「ん、また何時でも来なね」
ミラ「そうね、次回は西の廃墟にでも肝試しに行きましょうか」
アリューダ「ビクッ!?」
ソフィア「だから話をぶり返すなっての!」
とっても小悪魔の笑みです
まるで新しいオモチャを見付けた子供の様
でもその顔には何処か挑発的な色が・・・
ライバル到来のヨ・カ・ン?
第十五骨
「夏の風物詩」
完
EDテーマ
イメージ:世にも奇妙な話(OPで流れる曲)