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ミラ「ねえ、グラム。もし、あの子が居なくなったら貴方は如何するかしら?」

 

グラム「・・・突然現れて居付いた者です。居なくなったとしてもそれは必然でしょうな」

 

ミラ「そう。でもね、それは貴方自身の意見ではないでしょう?」

 

グラムは息に詰まる

本当にこのお姫様には敵わないと思ったか如何かは分からない

だが胸の内を覗かれた様で驚いた

 

グラム「・・・・・・確かに、これは従者としての一つの意見です」

 

ミラ「なら貴方の意見を聞かせて頂戴」

 

心の中を見透かす様な瞳で問われる

 

グラム「探すでしょうな。短期間でも共に過ごした身、いざ居なくなると少し物足りなくなります」

 

しかし何故今その様な事を?

そう、グラムは主人に言った

その問いに微笑を浮かべ

 

ミラ「虚偽の王が帰って来たそうよ」

 

それだけ述べた

 

グラム「虚偽の王?」

 

ケイオス「天獄の姫?」

 

リシア「ええ、貴方が居ない間に廻廊に入ったんです」

 

ケイオス「解せんな、天と獄の繋がりを絶った魔人が何故此処に・・・」

 

リシア「でも貴方には敵わない、そうですよね?」

 

ケイオス「当然だ、私は空白の席の主・ケイオスだぞ」

 

ケイオスの笑い声が空間に木霊する

それを横目に見ながらリシアは薄く笑う

 

 

第十九骨

「暗躍」

 

EDテーマ

イメージ:さっきゅんライト(東方二次創作/石鹸屋)

 

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