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斐綱「第一回『天星武闘会』ここに開幕ーっ!!」

 

マイクを片手に司会役の斐綱が叫んだ

それと同時に盛大な拍手と歓声が会場中に響いた

ここは武闘会用に設けた特設会場。早い話が中央にバトルフィールドを設置した会場である

 

蒼麻「いいね、いいねー!ずっと言い続けていた甲斐があったモンだよー」

 

赤「正直、お前が言い続けていたのって『蒼黒Fight』の話だろ?ソレがどんな誤解釈されてこんな事になってるんだよ・・・」

 

「いやいや、まさか貴方との再戦がこの様な機会で果たされるとは・・・」

 

蒼麻「あ、お前ヒヅチじゃねえか!?地獄に居る筈だろうが、脱獄か?!」

 

ヒヅチ「人聞きが悪いですね。ただ永窮冠獄の主が参加すると聞いて便乗しただけですよ」

 

蒼麻「永窮冠獄・・・だと?」

 

地獄のさらに下層にある真の地獄。それが永窮冠獄である

そこに住まう三人の主の内の一人が参加するらしい

そしてその事実は蒼麻にとっては聞き捨てならない言葉である

何故かというと・・・

 

「ほお、貴様も居るのか。これは中々に楽しめそうだな」

 

蒼麻「ビクゥッ!?」

 

背中に冷や汗とか悪寒とかの色々ヤバい物が流れていった

長袖を着ているのに鳥肌が止まらない

口は閉じたまま開けられない。当然言葉も出ない

 

「・・・ん?断罪皇帝ではないか、お主も出るのか?」

 

断罪「魔桜・霊武、貴様が浄罪戦城から下りてくるとはな。抑止の存在になるのは諦めたのか?」

 

霊武「まさか。未だお呼びが来ぬから暇潰しに参加しただけだ」

 

断罪「ほお、確か貴様とは正式に仕合った事は無かったな」

 

霊武「落ちるでないぞ?」

 

断罪「それは我のセリフだ」

 

片や鎧の所為で目は見えず、片や扇で目元を隠しながら邪悪な笑い

しかし滲み出るオーラは確実に険悪ムード

その光景を見ながらガタブルと音が聞こえて来る程震える蒼麻

そう、二人とも天敵なのである

 

邪狼「何つーか、予選始める前から一触即発状態って如何なんだって俺様思うんだけど・・・」

 

斐綱「えー、まあ取り敢えず予選表作るんでちゃっちゃとクジ引いちゃって下さい!」

 

続け 

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