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「如何しよう如何しよう如何しよう如何しよう如何しよう如何しよう・・・」

 

ブツブツと同じ言葉を繰り返している少年が居た

少年は腰に一振りの剣を提げているので、容易に参加者の一人だという事が分かった

しかしその震え様の半端無さ。誰も声を掛けられる雰囲気ではない

 

「そこまで震えなくとも良いのではないか、主よ」

 

「震えるに決まってるじゃないか!相手はあのマスターなんだよ?!」

 

「だが参加すると言ったのは主ではないか」

 

「うぅ・・・こんな事なら言うんじゃなかった」

 

そんな少年の心情を他所に無残にもコールが掛かった

 

斐綱「これよりBブロック一回戦を始めます!該当する選手は速やかにバトルフィールドまでお集まり下さい!!」

 

そうして始まった。始まってしまった

バトルフィールドに立ったのは、気弱そうな少年と断罪皇帝

会場のそこかしこから同情の視線が投げ掛けられる

断罪皇帝は微動だにしない

 

断罪「よもやお前と仕合う事になるとはな」

 

断罪皇帝は静かに己が愛剣を握る

業螺殲。赤き光を放つ剣。幾多もの戦いを断罪皇帝とともに制してきた魔剣

それに並みの剣で対抗出来るのか、それは誰にも分からない

 

斐綱「観戦必至のBブロック一回戦!『永窮冠獄・最下層の主』断罪皇帝選手VS『劫剣の担い手』片那充選手、この試合の行く手は一体如何なるのかあっ!?」

 

断罪「全力で来い。手を抜く事は許さん」

 

その無慈悲な言葉に充は息を飲んだが、意思ある己が剣の言葉に後押しされた

 

「我が劫剣は立ちはだかる者を等しく斬り穿つ。それが正当な担い手だとしてもだ!心を飲み込まれるな、主よ!!」

 

充「劫等穿・・・よし、いくぞ!」

 

充は両手で剣を握り、断罪皇帝まで走る

それを待っていたかの様に断罪皇帝は右手を振りかぶり、容赦なく振り下ろした

 

劫等穿「主よ、左へ飛べ!」

 

充「くっ」

 

無茶な跳躍で体が軋みを上げる

だがそんな回避を見越していたのか、振り下ろした剣をそのままVの字に右斜めに斬り返した

それを咄嗟に剣の腹で防ぐ。いかにこちらの方がスピードが速いといっても、所詮場数の違いである

彼では断罪皇帝を倒せない。誰もが分かる結果である

その想像通りに彼の放つ攻撃は悉く弾かれ、逆に斬られる。その繰り返し

 

劫等穿「(主よ、大丈夫か?)」

 

充「(何とかね。でもこのままじゃ体力が持たないよ)」

 

劫等穿「(流石は我のオリジナルといったところだな。我が劫剣をこうも容易くいなすとは・・・)」

 

充「(何かいい手は・・・・・・あ、そうだ。劫等穿、僕に良い考えがある)」

 

劫等穿「・・・・・・成程、承知した。スチームファング!」

 

続け 

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