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―――ギャップ、到来。

 

俺の横には一人のメイドが立っている

その人は新入生以外なら誰もが知っている人のメイドだ

ふいに瑞華さんが喋った

 

瑞華「それで、どの様な状況なのでしょうか?」

 

遼亮「知らずにコイツ等倒したんすか!?」

 

マジびっくらこいた

そして瑞華さんはその言葉に冷静に答えてくれた

 

瑞華「いえ・・・・・・転がしただけです」

 

キュピーンと音がするかの如く目を光らせて瑞華さんは言い放つ

ああ、この人マジだ。本気と書いてマジって読む人だ

俺が何も言わない為か瑞華さんも無言になる

 

瑞華「あの、そんなに見詰めないで下さい(////」

 

何を如何誤解したのか、照れてらっしゃいますこの人

本当どこを如何解釈したら、そういう結論になるんだろうか

これが俺がこの人を苦手とする一つの要因である

・・・とまあ、それはさて置き

 

遼亮「ま、まあ、とにかく助かりましたよ。ありがとう、瑞華さん」

 

瑞華「いえ、何やらお困りの様子でしたので・・・」

 

遼亮「ところで・・・瑞華さんが居るという事は先輩も?」

 

ビクビクしながら訊いてみる

その返答は概ね分かり切った事だったかもしれない

 

瑞華「はい、勿論お嬢様も帰っておいでです。明日には学業にお戻りになられると思います」

 

遼亮「あ、あぁ・・・そう、ですか・・・」

 

退路は断たれたか・・・

覚悟、覚悟を決め・・・たくないなぁ

俺はどっと疲れて肩をガクッと落としながら瑞華さんに別れを告げる

 

遼亮「・・・・・・はぁ」

 

後ろから蟹崎さんと奈美菜が走って来たが、もう逃げる気にもなれなかった

一気にやる気が失せたというか、エナジードレインされたというか

明日学校行きたくねーな

でも多分無理だ。辰巳が張り切って連れ出しそうだから

くそぅ、辰巳め。今すぐヘッドロックを掛けてやりたい

これが俗に言う八つ当たりである

 

 

第十話

「五階に誤解冥土ガイル」

 

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