―――大体風邪のせい。
斎「え、えっと・・・先ぱ」
遼亮「まず服から手を離してくれ」
言われて気付いた
まさに脱がす直前という風に掴んでいた
慌てて手を離す
遼亮「はぁ・・・何でお前がここに居るんだ?」
熱の為か頬を紅潮させて先輩は話す
その弱っている顔が何故か可愛いと思えてしまう
遼亮「・・・・・・お前、人の話聞いてるか?」
質問に答えない私に少しキツ目に訊いてくる
ワタワタと答える私
斎「あ、す、すいません!・・・あの、月子ちゃんは外せない用事があるそうなので代わりにって・・・」
遼亮「頭に響くから声のトーンは低めに頼む。・・・しかし、そうか。それじゃあ、まあお前が居ても不思議じゃないか」
斎「はい。あ、先輩お腹空いてませんか?私おかゆ作りますよ」
遼亮「おかゆ、ね。「グ~」・・・貰おうか(////」
盛大にお腹の虫が鳴った
先輩は恥ずかしそうに目を逸らしながら言う
私は苦笑しながら階下へと足を運ぶ
そうして30分後
斎「はい、先輩、あーん」
スプーンですくって先輩の口の前まで持っていく
先輩は最初一人で食べられると言っていたけど、途中からは観念したのか恥ずかしそうに口を開けていた
斎「美味しかったですか?」
遼亮「ん、ああ。斎のメシは風邪引いてなくても美味いからな」
斎「そ、そうですか・・・(////」
はわわ、凄く顔が熱いです
「顔から火が出るほど恥ずかしい」ってこういう事なんですね
というか先輩、風邪引いてる時の方が大胆ですよぉ
そして私は月子ちゃんが帰って来るまで、先輩の看病を続けました
その月子ちゃんは帰って来るなり一言
月子「風邪って口移しが一番早い治し方なんだって」
如何いう意味なのかは深く考えない様にしました
だって、それってつまりキ、キキキ、キスって事じゃないですか!(////
なるにしてもディープになるのだが敢えて言うまい
第十七話
「何この娘可愛い」
完