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―――男と女が一緒に風呂に入った、後は分かるな?

 

斎は赤面していた

それもただの赤面ではなく、何回目になるかのゆでダコ状態

別段遼亮が何かをしたとかいう事ではない

幟月に咎められたのでHな事も頻繁にはしていない。頻繁には、であるが

 

遼亮「ほら斎、観念して出て来い。そうじゃないと体が洗えないだろ?」

 

湯気でよくは見えないが浴槽の隅に居るであろう斎に話し掛ける

そう・・・現在俺達は風呂に入っているのだ

夫婦水入らずとまではいかないが、愛し合っているんだから何も問題は無い

だというのに斎にはまだ早かったのか、思いっ切り赤面していらっしゃる

 

遼亮「(まったく・・・俺はこの前のケーキ屋の方がずっと恥ずかしかったぞ)」

 

心の中で呟き苦笑する

まあ、それは俺以外の男が居なかったからであって斎が悪い訳ではないんだが・・・

取り敢えずこのままだと意地でも動きそうに無い

そこで俺は決心すると斎を無理矢理抱えた

 

斎「せ、せせせ先輩!?それは反則っ・・・だ、だめぇ・・・」

 

遼亮「ははは、よいではないか、よいではないか」

 

斎を抱えるのは慣れているので、何の苦も無くイスに座らせる事に成功

さてと・・・

 

斎「うぅ、先輩のいじわる~・・・ひゃぁっ!?」

 

石鹸をスポンジでよーく泡立ててから斎の背中に滑らせる

如何やら突然の泡攻撃にびっくりしたらしい

正直な所イスに座らせてやる事といえば体を洗う位だと思うんだが、斎は一体何をされると思っていたんだろうか?

というか抱える前に体洗うって言わなかったっけ?

 

遼亮「はい背中終わり~、両手を上に万歳して~」

 

斎は恥ずかしがりながらも俺の言う通りにする

しばらくされるがままになっていたが、何かに気付いたのか俺に質問を投げ掛ける

 

斎「先輩、気の所為か何だか洗い慣れてません?」

 

不思議ですという風に鏡に映る俺を眺めながら言う

それに俺はさも当然の様に答える

 

遼亮「ウチは昔から両親が共働きだったから、月子と風呂に入ってた時は俺が洗ってやってたんだ」

 

斎「成程、だからそんなに慣れてるんですね。って、先輩!そんな所まで洗わなくていいですから!!」

 

遼亮「駄目駄目、汗かいてるんだしちゃんと洗わないと」

 

斎「で、でも、そんな柔らかいスポンジで擦られたら・・・気持、ち・・・良すぎて・・・」

 

遼亮「おいおい、体洗ってるだけなのに気持ち良いなんておかしいんじゃないか?」

 

悪戯を覚えた子供の様な笑みで続ける遼亮

そこに悪意は無いが故に相当性質が悪いといえる

 

斎「そ、そんな事言われひぇも・・・ジンジン来てりゅっ、来てりゅのぉ・・・」

 

斎の甘い言葉を受けて動きを早める

 

斎「せんぱいぃ・・・わたし・・・わたしぃ、いっひゃ・・・」

 

その後の事は語らずとも分かるだろう

結果として風呂でやると興奮しすぎて手が付けられない事が分かった

それと明日が振り替え休日で本当に良かった

付け加えるとしたら、その日は二人とも揃ってゆでダコ状態になった

そりゃあ長時間風呂に浸かってたらそうなる事は明白である

 

 

第四十七話

「教訓:長風呂はNG」

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