闇を照らす白き闇
暗く光るカンテラ
月をも呑み込む黒き太陽
ソレはいつでも其処に在る
【闇の死神祭-サイド零-】
アナカリス「なーにこんなトコで仲良しこよしのラブイチャ空間展開してんだよぉ?相手の居ねえ俺への当て付けか?あ゛あ?!」
斐綱「何処の世界に娘とラブイチャする奴が・・・って何だ、アナカリスか」
リィス「・・・・・・ああ、お前か」
アナカリス「そうだよ俺だよアナカリスだよ。判明したんだから鎌を置きやがれ。っつか何だよ鎌って、んなの人間共が勝手に作った虚像だろうがよ!」
闇に産み落とされた死神が鎌を振るうなんて何処のバカが信じるのか
そもそも首から上を刈り取るのが至上とされる死神界で、魂なんぞを刈り取るなんて戯けた事過ぎる
そんなのは死神とはいわない。ただのもどきだ、虚像だ、嘘八百だ
だがまあ、わざとにせよ鎌を肩にかけてアナカリスの方を見る少女の何と絵になる事か
黒音「少し位の茶目は許されてもいいと思いますが?・・・というか貴方誰ですか?ここから先は死神の世界、そんなに首から上が惜しくないのかしら?」
アナカリス「はあ?ざっけんなよ、こちとらこの道十年のベテラン様だぜ?テメエみてえな小娘が下せると思うなよ?!」
黒音「死神の階級が年月で決まるというのなら、私は貴方の数百年先を行く大ベテランですよ」
肩に担いだ鎌を消しながらただ冷静に見据える
いや、真の冷静とは相手にしない訳なのだから、この場合は煽り耐性0と言うべきなのか
朱鷺江「落ち着けアナカリス、その少女の言う事に嘘は含まれていない様だ」
斐綱「黒音も矛を収めろ。言葉にトゲはあるがコイツは悪い奴じゃない、それに二人が争い合うのを俺は見たくないぞ」
アナカリス「・・・朱鷺江さんがそう言うなら俺は従うだけっす」
黒音「申し訳ありませんマスター。少々頭に血が上り過ぎた様です」
朱鷺江「ごめんなさいね、このクズには後でキツーいお仕置きをしておくから」
斐綱「いや、こちらこそすまない。俺の方も今日のデザートは抜きにするから」
アナカリス「げ!?」
黒音「ま、マスター!?」
リィス「ああ、やはり親子だな。ふっ、思い出すな・・・恋仲になって一年目にも似た様な事があったのを・・・」
夜深「え、何それ?!お母さんその話詳しく!!」
???「で、この喧騒を僕はどう収拾すればいいんだろうか?」
???「・・・・・・」
後に残るは謎の二人組のみ
続け