オーケー、目の前の女が死神で俺が死人だって事は解った
しかし重要な事をもう一つ聞かなきゃならねえ
多分それは最初に聞かなきゃいけねえ事だった筈だ
スレイド「で、その死人の俺に何の用なんだよ?」
女「貴様は此度で死神に生まれ変わる権限を手に入れた。喜べ」
スレイド「喜べって・・・」
そんな冷たい笑顔で言われても嬉しくねえよ
例えクラッカーとかケーキとか用意されてても素直に喜べねえよ
女「これから貴様は死神として行動して貰う。心して聞け」
スレイド「いきなりやれって言われて「はい、分かりました」って言うと思ってんのか?」
女「死神には主に二つの仕事がある。首から上を狩る死神と、人間に憑り付き人生を破滅させる死神だ」
スレイド「だから人の話を聞けっつーの。お前の首掻っ切って首姦してもいいんだぞ」
女「私は前者を行っている。首から上を狩る場合、対象となる人間は容姿の良し悪し、男女の区別に関わらず全てだ」
スレイド「それともアレか?ヘソから指突っ込んで内臓を犯されたいか?俺としては眼窩姦が一番好きなんだが・・・」
女「後者の場合は幾多もの世界から一つを選び、その世界に存在する人間を選び憑り付く。前者よりも手間は掛かるが過程を楽しみたいであろう異端のお前にはよく似合っていると言える」
スレイド「全裸に亀甲縛りでボールギャグ付けて、目隠しの上首輪して、衆人環視の中で犬の散歩ごっこでも俺は構わな・・・・・・って勝手に決めんじゃねえ!あと誰が異端だ!?」
自分の願望を話していて気付いていなかった
いや、最後のは結構譲歩した話だったけど
衆人環視の中、見られているという状況に対して感じるメス豚なんて、探せば何処にでも居るしな
取り敢えず話が逸れたんで質問してみた
スレイド「選択肢はその二つしかねえのかよ?」
女「ああ、それしかない」
俺はガックリと肩を落とした
人間の全身を殺すのならまだしも
首だけ狩るなんて芸当、俺には出来ねえしな・・・
そうなると俺が選択するのはやっぱり
スレイド「オーケー、了解だ。後者を選ばせて貰う」
心の奥底ではげんなりしている俺が居る
第四転
「噛み合わない会話」
完