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窮鼠猫を噛むという諺を知っているか?

追い詰められた鼠は天敵である猫をも噛み殺す可能性を秘めているという意味だ

だがこの場においては、その意味は全く機能していない

いかに男が女より肉体的に強かろうと、彼女の場合は適用されない

 

「・・・ひいっ、く、来るな、来るんじゃねえっ!!」

 

袋小路に追い詰められた複数の男共が悲鳴を上げる

先程まで下卑た笑みを浮かべていた奴等がこうも怯えてしまう等と・・・

可笑し過ぎて私はクッとまた口端を吊り上げた

 

「や、やめろ、殺さないでくれ!俺達が悪かった、悪かったから!!」

 

ケイカ「泣いて謝れば許して貰えるなんて幼稚な考えだと思わないか?」

 

言って銃を構える

傷も汚れも一切付いていない純白の銃

私の家の家宝だった銃が、まさかこんな事に使われているなんて親が知ったら驚くだろうね

でもまあ、肝心の怒ってくれる人は居ないんだから好きに使ってやっている

 

ケイカ「つまりあの時私が泣いて嫌がっていたら、テメエは犯すのをやめてたってのか?」

 

「そ、それh・・・っ!!・・・」

 

眉間に真っ黒い穴を開けて男が倒れる

それを見ていた数名の内の一人が涙を流し震えながら失禁した

 

ケイカ「誰も答えは訊いてないんだよ、私はただテメエ等を殺せって依頼されただけなんだからさ」

 

言い終わると同時に失禁していた男の頭を吹き飛ばす

少し弾道が上方気味だったのか、下顎だけを残して血を噴き出している

その姿をモロに見てしまったのか、一人が胃の中の物を盛大に地面に撒き散らす

正直目に毒なので足裏で思いっ切り男の頭を踏ん付けてやった

強制的に汚物に顔を沈めさせてから、有無も言わさず銃弾をくれてやる

脳漿と一緒に汚物の一部が跳ねたが、半歩ずれる事で避ける

残った一人の男が喚く

 

「・・・ひっ・・・人殺しっ・・・お前には血も涙も無いのかっ!?」

 

ケイカ「テメエも忘れちまったのか?魔族は昔から人と狂った同族を殺すのが仕事だろうが」

 

ダンッ

重低音の音が鳴った

今の今まで喚いていた男はその口を壁から生えた鉄の棒に貫かれて絶命

五体満足に立っているのは私一人だけだ

他に見る者が居れば何と言うだろう

屠殺場だろうか、それとも処刑場だろうか

取り敢えずどれにしたって凄惨な物にしか結び付かないだろう

 

ケイカ「少しのロマンはあったが・・・・・・煙草が不味くて仕方無いな」

 

前払いで貰った金の勘定は済んでいる

どうせあの村長の事だ、心身ともに壊れ気味の娘に話を訊く事は予想出来る

なら私はこの茶番の仕掛けがバレる前に戦略的撤退と決め込もう

私はまたクッと口端を吊り上げて笑った

 

 

第五片

「エピローグ」

 

第二章に続く

 

■人物設定■

 

バーズ=シュテット

第一片で登場した村に住む男。

戦争で色々な物(主に生殖器)を失ったが、元気に暮らしている。

元々チョイ役として作ったので、思い通りに動いてくれたと思ってます。

 

カール=カリゾフ

第四片で登場した村長。

溺愛する娘のミネアを同村の男達にレ○プされた事を景火に聴き、彼女に殺しの依頼を頼む。

が、報酬を前払いにした為景火にスタコラサッサと逃げられ、湧き上がる怒りを誰に向けたらいいのか分からない状態に。

後にその事が原因で娘を犯したりするらしい。完全に八つ当たりである。

 

ミネア=カリゾフ

第三片で同村の男達にレ○プされちゃった人。

家にある本で知識だけはあるよ・・・を目指したら、良い感じに景火の策略にはまって犯されてくれた人。

亡くなった母親譲りの美人さんだが、後に父親に犯されて孕む事になる。

当然元々の原因を作った景火を恨む訳だが、これ以降彼女の住む村が物語中で取り上げられる事は一切無い。

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